第18回 府中文化村

講演・交流会

「印象アップ講座

〜おつき合い上手のコツ〜」

 

【2015年11月11日開催】 

今回の文化村はテレビや雑誌コラムをはじめ、ドラマや映画のマナー指導などメディアにも多数出演するほどのマナー・作法のスペシャリスト「諏内えみ」さんに講師をしていただき、『印象アップ講座』と全体実践指導を行っていただきました。

諏内先生は品川で自身が開講する「マナースクール ライビウム」の代表として、一流企業の方やお受験親子さんたちにもエレガントで上級のマナーや作法を指導しらっしゃいます。

 

マナーといえば代表的な「礼」ですが、この礼一つとっても〔会釈15°〕〔敬礼30°〕〔最敬礼45°〕といわれる「正しい」礼の仕方があります。

しかしこれらそれぞれの礼において、背筋が曲がっていない誰が見ても綺麗な礼は意識しなければできないことです。ここで大切なことは『アイコンタクトと語先後礼』とのことです。

挨拶の際にはしっかり相手とのアイコンタクトをし、ありがとうございますなどの「言葉を先に、後にお辞儀をする」(語先後礼)というこうした挨拶の基本を理解してしっかり実践している人はそう多くはないのではないでしょうか。実際にみなさんと語先後礼を意識して、正しい挨拶をしてみると本当に印象が変わった変化を実感することができました。

そして、挨拶ができたら会話、握手・名刺交換と進む訳ですがここでのおつき合い上手のコツは

「オープンクエスチョン」で「繰り返し」の会話を間に入れることで好印象を与えられるということです。

相手との話にその後の会話を大きく膨らませる要素としてオープンクエスチョンで質問し、相手の話に繰り返しの相槌や反応を入れることで相手に好印象を与えるのだそうです。こうした好印象を与える会話術にはお別れの際にもしようできるものも存在します。

それは「~とても嬉しい」「~よかったです」など相手を褒めるような一言だそうです。たとえば、「(相手)と話せて今日はよかったです」といったお別れの言葉は別れ際に相手に良い印象を与える一つの話術で、褒められた方は相手のことを良い印象でお別れをすることができるのです。ここでは相手の名前を入れて言うことが大切だそうです。

これは婚活や交流会の際にお近付きになった方に使用すると好印象を得ることができる秘策だそうです。是非、そうした場面に遭遇する機会がある方は使用してみてください。

 

さて、府中文化村の交流会でも常日頃行われる「名刺交換」も諏内先生にご指導いただきました。

名刺交換をスマートにするコツは「名刺入れを台座とし、右手片手でお互い同時にスムースに行う」ことがスマートな名刺交換の作法だそうです。

また、名刺交換の際には名刺ばかり見て受け渡しをするのではなく、ここでも語先後礼と交換前にしっかりアイコンタクトをとることがマナーの一つだといいます。

こうしたマナー・作法が相手の印象を左右すると言われると、今で私たちが何気なく行ってきた振る舞いはどうだったのか、そう考えると怖くなるほどマナーに無知だっとことを感じます。

 

今回はマナー・作法の基本中の基本を覚えることで印象アップを目指すという目的でしたが、この基本中の基本がどれだけ大切なのか私は身に染みました。

「郷に行けば郷に従え」という言葉をよく耳にしますが、振る舞いにはTPOが存在するのだと思います。

友だちや先輩などに対する振る舞いと、目上の人やビジネスでは明らかに振る舞いに関する意味合いが違うことは事実です。

友だちや気の許せる先輩に、ビジネスや社会的な意味合いの「正しい」作法を行うことは関係性にもよりますが、少し人間関係に距離を感じるかもしれません。

しかし、こうした状況下でも友だちや気の許せる先輩に対する「正しい」振る舞いは存在するのです。これらに共通することは、『相手に不快な思いをさせない、または相手を立てる』という意識です。マナーにこうした意味での質があるということは間違いかもしれません。しかし、私たちはあらゆる状況の中で「相手に対する振る舞い」を意識します。それがどのような場なのかでマナーや作法は多少下方修正するのかもしれません。

しかし、どんな状況でも基本中の基本から上級マナーを身に付けておかなければあらゆる場面で相手に正しい振る舞いをすることができないのではないでしょうか。

諏内先生も仰っていましたが、上級マナーを身に付けておくことはたとえ場面が変わってどんな状況でも正しい振る舞いをするために必要な事だと思います。