第13回 府中文化村
講演・交流会
「O2Oマーケティングの活用」
【2015年06月18日開催】
「O2O」と聞いてピンと来る方はどのくらい居るでしょうか。
何やら聞き慣れない難しい言葉ですが、実は今身の回りの多くがこのO2Oにありふれているのです。
O2Oとは「オンライン to オフライン(Online to Offline)」のことで、ネット上の記事やSNSなどの記事による購買活動(オンライン)が実際の店頭購買活動(オフライン)に連動することで、インターネットのクーポンなどの記事を閲覧して、それが実店舗への購買につながる「eコマース」の戦略の一つです。
今回、株式会社エス・ジーから富田良治さん・福田大真さんをお呼びして先進的なEコマース戦略の一部を詳しく講演して頂きました。
eコマースといえば、第10回講演でも話題になりましたが、今の世の中ではfacebookやtwitterなどのSNSやインターネット上での購買活動が増えています。コンビニや飲食店のアプリ、ポイントカードを実例として詳しく説明して頂きましたが、驚くべきことにこの聞き慣れないO2Oの事例に私たちは日常で多く活用しているのです。
このO2Oではアプリなどの個人情報によりターゲットを絞ったり、話題を呼ぶようなクーポンにより効果的な販促を行ったりすることができるというのが利点だと言います。なるほどこの手のクーポン販促を利用することは消費者としても利便性や楽しみを与えられるという点から非常に効果的ではないかと思われます。
最近では、スマホアプリを利用した拡張現実(AR)技術を利用したO2Oも行われているそうです。これはスマホアプリを起動して商品にかざしたり、自分の足にかざすことで画面上に実際に靴という商品を履いているかのように映ったり、現実に商品を手に取るような感覚をネットから味わったりすることができるアプリを利用することによる販促活動も広まっているというのです。
また、「Apple Watch」などのように「もの」にインターネットを接続させる「IoT(Internet of Things )」という時代にまでも進化してきているのだと語ってくれました。
さて、こうした便利な時代は数年・数十年先にはもっと進化するとのことですが、一体どこまで最先端になるのでしょうか。
先日のeコマース戦略を推し進める購買の仕方が最先端になればなるほどネット上の取引は増加し、実店舗は商品展示のゲージ(店舗)と変わり果ててしまうのか。
一方こうしたO2O、IoT戦略が進めば進むほどネットがオフラインに介入することで現実の商品やものの情報は電子化され、人間の感覚すべて電脳世界で商品の品定め、取引が進むのでしょうか。
過言ではありましたが、人間の感覚器官が捉える情報量に電子化された商品やものの情報量が追いつくことは今はできないと考えてしまっている私ですが、今回の貴重な講演はこうした科学の進歩が現実の我々の生活に活躍する世の中は大きく進歩していることを再認識しました。
私たちのショッピングスタイルが店頭からAmazonなどのネットショッピングに変化してきたり、売買に用いられるものが紙幣や硬貨などの金銭から、ネットバンキングやクレジット支払いに変化してきたりと、大きく変化してきた20年だと言われています。
みなさんは20年後、私たちはどのようなショッピングスタイルが主流になっていると思いますか?
ネットが進んで便利である一方で、高齢の方や機会に疎い方は世の中の技術が進歩すればするほど取り残されるのではないか。そういった声もあるのが現状です。
技術の進歩と同時に、私たち消費者皆が分け隔てなく簡単に利用可能な技術の進歩も目指してほしいですね。